動つりあい試験

サイドブレーキが壊れた。
といっても実車の話ではなく、まあ知っている人は知っているあの自作したGT4のサイドブレーキの方だ。
どうも配線が切れてしまったのが原因のようだ。


仕方ないので修理。
まずはいけにえになってもらうコントローラを物色。
PS2用はもったいないので旧形の余っていたアナログコントローラを使用することに。
ぐりぐりスティックでももったいないのでバラしたくないのだけど、どんな仕組みなのか興味もあったのでドライバーで解体してゆく。
中から2枚の基盤がみえてきた。
従来のシンプルなやつに比べると複雑なつくりをしている。
慎重に部品を取りはずして


パカパカパカ・・・・・バキ!! あ、割れた。

まー、いいや、もう。 バキバキバキバキ。 オラオラオラ。




分解完了。





この丸いやつが振動発生機のようだ。

うーん・・・これは!
話がずれるが、自分は現在大学で回転体の質量分布による不つりあいの実験をしている。
動つりあい試験と呼ばれるもので、回転体の質量は加速度を受けると慣性力(遠心力)などを生ずるが、そのとき慣性力が機械の運動部分の内部でうまくつりあっていないと、不つりあい分の力が動的加重として機械の静止部分に作用し、振動、騒音の原因になってしまう。そのため、これを避けるために運動部分の質量分布を改善してつりあわせる操作をおこなうといったものだ。
簡単に言えばタイヤなどの回転体は均等につりあってないと振動などが発生するよということなのだが、この振動発生器はその原理を正反対の考え方で応用しているのがわかる。
振動を起こしたいというなら、回転機体の質量分布をわざと偏らせればいい。
不つりあいは回転軸に対して慣性力が対称でないほど大きくなるのだから、結局このような半月形の物体を回転させるのが最も大きな遠心力を得られることになる。
遠心力PはP=mrω2で与えられるから、なるべく重いものを軸からなるべく遠くに配置するのが好ましいが、ωの二乗なので、それよりも角速度を高速化するのが効果大であると考えられる。このモータを改造、または強力なものに置き換えれば、もしかしたらすごい振動をおこすコントローラができるだろうか・・・?
そこにとどまらず、この仕組みを大型化して応用できれば、振動するシートなども実現可能なんではないかと思えてきた。

発想の転換が生み出す技術。


.....と、いったことに感動しつつ一方でサイドには改良を施し、完成度の高いものに進化した。パンツのゴム(?)を使用してサイドらしい「引き」具合も再現。
また家にくることがあれば是非体験していってもらいたいものです。